島田人形浄瑠璃芝居
 光市島田に約1300年前に建立された熊野神社があります。(光市民ホール西側)その末社、松浦神社は郷土の人々より「祇園様」と崇められていました。室町時代のある年、島田地区一帯に疫病が流行し、平癒祈願としてキュウリに串を刺してこれに着物をつけて人形を形づくり祇園社に詣出て人形芝居を奉納上演し、疫病を祈願したところ疫病はたちまち平癒したと言われています。当時の人々は祇園さまの神霊あらたかなるに感謝し、この地にある限り、子孫に至るまで永遠に祇園さまのご祭礼にあたる旧暦の6月14日、15日(昭和39年より新暦の8月4日、5日)に人形芝居を奉納上演することを誓ったといいます。これが島田人形浄瑠璃芝居の起原となっています。
 
 この地は古く「島田百軒」と言われ、氏子100戸を持っており、これらの人々によって「座」が組織され、内20戸から30戸の「本頭」という人達がおり、以来400有余年の間、世襲として継承されていました。
 「本頭」は主として人形遣いや浄瑠璃語りの役を務めました。このほか残りの人達が輪番で4戸が「脇当屋」となって小屋掛けや雑用にあたり、春は麦、秋は米を一升ずつ氏子より奉納して、これの維持継承を図ってきました。
 
 しかし昭和30年代後半になると家族構成の変化、住民の移動等、様々な事情により「座」の維持が困難となり、昭和39年7月に「座」を「島田人形浄瑠璃芝居保存会」として後継者を広く一般より求めて会の維持発展に努めることになって現在に至っています。

 会の所有する首は淡路系のもので約80点。その中には江戸時代後期の文楽人形師の名人「大江万造」の作1点、「笹屋喜作」の作1点、もあります。
 会員は現在37名で毎年8月4・5日の奉納上演の他、県内外にも出張上演も行い、人形浄瑠璃の保存継承活動に励んでおります。
                           

令和元年8月5日 奉納上演はコチラ!!

令和元年8月4日 奉納上演はコチラ !!

島田人形浄瑠璃芝居保存会
会長     奥河内久雄

保存会事務所 山口県光市室積5丁目2番6号
       携帯 090-3881-9166